gs96

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破風パネル断片

パキスタン 2世紀~3世紀
材質 片岩 高:25cm (展示台含 高:31.5cm) 幅:17cm

ストゥーパの正面に飾られるチャイティア・アーチ形の破風パネルの断片
で比較的数は少ないもので、このようなパネルには上下数段に渡って幾
つかの仏伝が表されます。

この作品は、おそらく二段目のアーチ部分断片で、人物は王侯の姿でそ
の構図から、おそらく太子の父シュッドゥダナ王と母マーヤー夫人、又は
養母マハープラジャパーティー(マーヤーの妹)仏伝「占相」の場面と思
われます。

アーチの右側の欠損した部分には太子を抱き占うアシタ仙人が表されて
いたと思われます。アーチの先端にはガルーダ(鳥神)が装飾され下段の
アーチを支える持ち送りにはパルメット(シュロの葉)を装飾しています、柱
部分にあたる部分には、禅定する仏陀坐像が表現されています。


仏伝「占相」は、ルンピニーの園で誕生した太子(釈迦)がカピラ城に帰還
すると父王はアシタ仙人を呼び太子の将来を占わせました。アシタ仙人は
「太子には多くの瑞相(三十二相))がそなわっており、やがて悟りを開いて
仏陀となられるでしょう。」と言って涙を流しました。


この涙を見て周囲は驚き、父王は不安になりましたが、アシタ仙人は「私
が嘆いているのは、すでに年老いて死も近く、仏陀の尊い教えを聞くこと
が出来ないことが悲しいのです。」と予言しました。