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ヴィシュヌ Sold
クメール アンコール・ワット様式 12世紀
材質:青銅 高:22㎝(展示台含 高:31㎝)
アンコール・ワット寺院を建立した偉大なる王、スーリヤヴァルマン2世は
ヴィシュヌ派の信者で、アンコール・ワット期に多くのヴィシュヌ神像が造
像されました。
ヴィシュヌは、ヒンドゥー教の聖典「リグ・ヴェーダ」では、太陽の光を神格
化した神とされ、アンコール時代では最高神としての地位をシヴァと二分
して信仰され、ヒンドゥー教の最高神の一つとされています。
この作品は、アンコール・ワット寺院の浮彫に遺された、スーリアヴァルマ
ン2世王の尊顔をも彷彿させる、クメールの凛々しく精悍な顔立ちの魅力
ある優れた作品です。
ヴィシュヌの特徴でもある、頭上には宝冠をいただき4臂をそなえた姿で
右手上に円輪、左に法螺貝、右手下に棍棒、左には宝珠を持っています。
クメール青銅作品の仏像、神像の多くは12~15㎝前後程の作品が多く
20㎝を超え、なかでもバランスの良い優れた作品は数少なく貴重です。
所々に美しいブルーパティナを残す、美しい青銅像で足ひざ下の繋ぎの
ように見える線状のこのような跡は、鋳造時溶解した青銅の量の目測を
誤り不足し、後から青銅を注ぎ足した際の跡と考えられており、補修は
無く、状態は良好でクメール青銅作品の優れた作品です。
在日本国カンボジア王国大使館後援・クラブツーリズム主催「アンコール
王朝展」2005年に出品された来歴を持ち、展覧会チラシや展示品ガイド
などの中央に掲載された作品です。
※展覧会文献資料(展示品ガイド・他)付
在日本国カンボジア王国大使館後援「アンコール王朝展」2005年 出品 展示品ガイド所載 (表紙中央)