sa158

BACK
仏陀頭部 

タイ アユタヤ美術(チンナーラート・勝利の王)15世紀~16世紀
材質:青銅 高:10.8㎝(展示台含 高:16㎝)

アユタヤ王朝は、現在のタイ中部のアユタヤを中心に栄えたタイ族による
王朝で1351年にウートン王によって建都され417年に渡り栄え1767年ビル
マ軍の攻撃よって陥落します。世界遺産に登録されており、王朝の残し
た優雅な美術をアユタヤ美術と呼びます。


アユタヤ美術の仏像はそれまでの歴史の様々な様式の影響を受けて
地域や時代で様々な特色を見せる仏像を見ることができます。

この作品は、スコータイ時代に造像されたとされるタイで最も美しいとされ
るピッサヌローク県のワット・プラシーラッタナーマハータートのチンナー
ラート仏の仏像全体を覆う光
背(参考図版)が、この頭部全体にもその光
背が残されており、造像は15世紀頃の比較的古い時代のアユタヤ美術
でウートン美術の影響があり、髪の生え際と額の間に細長い帯状の浮彫
りのライプラソック(帯状装飾)と呼ばれる線が見られる、大変珍しく存在
感のある尊顔の優れた作品です。

参考図版:ピッサヌローク県のワット・プラシーラッタナーマハータートのチンナーラート仏