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仏陀頭部 
ラオス ラーンサーン王朝美術(ルアンパバーン)15世紀
材質:青銅 高:14㎝(展示台含 高:21.5㎝)

メコン川中流域に14世紀~18世紀にかけて展開したラーンサーン王朝
はラオ族(ラオス)の古来の政治制度と上座部仏教を統合した王権思
想により統治されていたと言われ、ラオス北部に位置する古都 ルアン
パバーンでは、この王国で隆盛した仏教文化が見られ市街地自体が
文化遺産としてユネスコの世界遺産に登録されています。

ラオスの仏像は、素朴で、神秘的な独特の雰囲気をもった一見稚拙な
作の個性的で魅力のある仏像が多く造像されました。

この作品は、頭頂に非常に大きなラサミー(火炎光)と、やはり仏の三
十二相の一つ、縮れて右に渦巻く巻貝の形をした頭髪、羅髪を荒々し
くも丁寧に表現し、眼には銀を象嵌しています。
多くの遺された仏像の眼は象嵌が失われていることが多く、オリジナ
ルの銀象嵌が残り、ずしりと重い肉厚の青銅で、ラオス独特の素朴な
がら魅力のある尊顔です。
古都ルアンパバーンの神秘なパワーを感じられる仏陀頭部です。