ks 75

BACK

神像頭部(ハリハラ)

クメール プラサート・アンデート様式 7世紀末~8世紀初
材質:砂岩 高:15.5㎝  (展示台含 高:21㎝)


ハリハラは、右半身をシヴァ神、左半身をヴィシュヌ神とする混合(合体)
神像で、ヒンドゥー教のシヴァ信仰とヴィシュヌ信仰が共存した古代カン
ボジアのプレアンコール期ではハリハラ信仰が盛んでした。

クメールのハリハラ神像の特徴は頭部に表現され、この作品では額上部
から円筒僧帽の前部を大きく欠損しているものの、ハリハラの特徴でもあ
るシヴァの半分の第3眼が額に見られ、さらに右側の髪束を花弁状に編み
上げるシヴァの髪髷冠ジャタムクタ、左側のヴィシュヌの冠帽とで、ハリハ
ラと認められます。


日本の飛鳥時代に相当する、磨かれた状態を良く残すこのハリハラの相貌
は冠を線刻で縁どり力強さを感じさせるやや角張った貌で、縁どりのある唇
に口ひげを立体的に彫り上げ
眼球を彫り窪め大きく見開いた眼は瞳を彫
り出し、プラサート・アンデート様式の特徴を顕著に表しています。


この頭部は神のようであり、また人間的で生命感をもった表情からはスピ
リチュアリティーを感じさせ、数少ないクメールプレアンコール期の優れて
貴重な作品と言えるでしょう。