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触地印仏陀坐像  Reserved

ランナータイ美術(チェンセーン) 15世紀~16世紀(台座19世紀)
材質:青銅 高:35.5cm
    

チャオプラヤー川上流域にスコータイ王国が興隆した13世紀中頃
タイ北部の山岳地域には、別のタイ族によるラーンナー(ラーンナ
ータイ)王国が興りました。

1296年チェンマイを都とし、ラーンナーはタイ語で「百万の水田」を
意味し、現在のチェンマイ、チェンラーイ、ランプーンなどの北部八
県を含んでいました。

スリランカ系の上座部仏教が主に信奉され、遺されたチェンセーン
の仏像は大きく二つのタイプに分けられます。

この作品は、後期タイプでスコータイ美術の影響を受けた火焔形頂
飾(ラッサミー)に、初期タイプに比べ螺髪の粒も小さくなるも、
羅髪の一粒、一粒しっかりと右旋し、やや丸顔の美しい尊顔に、左肩
の上のサンカーティは長く、腹まで下がっています。


また、触地印を結ぶ手の指先のカーブする表現も美しく優れて美しい
仏像です。


座り方は半跏趺坐で台座は蓮華座としていますが、この蓮華座は、
恐らく欠損の為と思われますが、19世紀ラタナコーシン時代の仏師
により後補されたものです。

長いおしべを持つ蓮華座は、仏像に合わせチェンセーン15世紀~16
世紀の様式を忠実に再現しており、その出来栄えは優れて精緻なも
ので、蓮華座制作にあたり、いにしえのチェンセーンの仏師へのリス
ペクトを感じさせ15世紀頃と19世紀の300~400年の時空を超えて、
ともに優れた仏師の後補を超えたコラボレーション作品として、歴史
を感じさてくれる優れて貴重な作品です。

この仏像の所々に残された金は、仏教徒であるタイでは仏像に伝統
的に金箔を貼る風習があり、幾度も繰り返された金箔の跡です。


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