仏陀胸像 Sold

タイ ウートン美術 (ウートン C 様式) 15世紀
材質:青銅  高:21cm (展示台含 高:26.5cm)

タイ国最北部でチェンセーン美術(ランナータイ)、北部ではスコータイ美術
が生まれた頃、中部ではウートン美術が花咲きます。

ウートン美術の中部は、かつてタワーラワディー国(ドヴァーラヴァディー)
があり、その後クメール帝国の版図となります、その為それら複数の美術
の混合的要素を含む美術様式です。


ウートン美術の仏像は、時代とともに三つの様式に分類されます。

第一様式(ウートンA様式ドヴァーラヴァディー美術とクメール美術の
混合様式で、
西暦12世紀~13世紀と考えられ、僅かしか遺されていません。

第二様式(ウートンB様式)クメール美術(ロッブリー)の影響が濃く現れ頭頂
肉髪の上に火炎形のラサミーが始めて現れます。 13世紀~14世紀頃

そして、この作品の第三様式(ウートンC様式)です、14世紀~15世紀になる
とスコータイ美術の影響が強く表れ、やや卵型の尊顔になってきます。

ウートン美術の仏像の特徴は、ライ・プラソークと呼ばれる頭部の螺髪と額の
間にある帯状の線と左肩にかかったサンカーティーが長く、先端が直線的に
切れている特徴が見られます。

このウートン様式の仏像は、胸像となり首にクラックが入りますが、優れた
仏師の作で、信仰心と精神性の高さを感じさせる極めて秀逸な作品です。



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