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ガネーシャ Sold
クメール アンコール・ワット様式 12世紀
材質:青銅 高:7.5cm (展示台含 高:11.5㎝)
ガネーシャは智慧の神、新起業の神、そして困難や障害を取り除き
繁栄をもたらす幸運の神です。
シヴァとパールヴァティーの息子で、ユニークな象頭人身はシヴァの
怒りをかったことが発端で、象頭に差し替えられたなどの多くの逸話
が残されています。
台座の横に僅かな欠損はありますが、像、持物含め完好で、凛とした
表情に太鼓腹、そしてバランスの良い身体表現など、作行きは秀逸で
優れた工人の作であることが伺えます。
二臂で、頭部は円錐形の宝冠と冠帯を頂き、胸飾、臂釧、腕輪、足釧
の装飾品を身に着け、身体に巻きつけた蛇の綱は左肩の上、形の良い
耳横で鎌首を持ち上げています。
手には自身の折れた牙と、丸い糖菓子を握りますが、糖菓子を握る
左手は手首を僅かに後方に引き気味に曲げ、小指を立てた表現など
細部にも気配りされた、神としての凛とした雰囲気と、ガネーシャ
らしい愛らしさを感じさせる、クメールの魅力ある得難い優れた作品です。