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顔つきは、つまみ上げて作られた鼻と大きく穴を開けた丸い眼が特徴的な
バローチスターン地方にあるメヘルガル遺跡出土の女性土偶です。
頸部から胸部にかけて、先端に丸い飾りを付けた帯状の大きな装身具を
身に付けています。
ルーペで確認すると髪の毛の溝に黒の彩色が見られ、また胸の装身具に
はメヘルガル女性土偶に散見される淡いオレンジの彩色が残されています。
多産と豊穣への祈りを込めて作られたと考えられ、このタイプの土偶の類
品がバローチスターン地方のメヘルガル遺跡から、数多く出土しています。
世界四大文明展のインダス文明展(NHK 2,000年)で紹介され、その5,000年
近くの悠久の時と虚空を見るような見開いた眼で、どこか地球外生物である
宇宙人をも連想させる不思議な雰囲気の土偶で注目されました。
平山コレクションⅡ(平山郁夫) 「シルクロードの女神と貴婦人たち」2001年
八ヶ岳シルクロードミュージアム、図録に類似した作品(55)が掲載されています。
参考図版:平山コレクションⅡ 「シルクロードの女神と貴婦人たち」シルクロード研究所 2001年