Gandharan Art  Shiva

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シヴァ神像

ガンダーラ(サリバロール出土) 2世紀~3世紀
材質:雲母片岩 高:19cm(展示台含 22cm)


ガンダーラの中心地、優品が多く出土したことで知られるサリバロールで
出土した、ヒンドゥー教の破壊と再生をつかさどる「吉祥者・吉祥ある者」
最高神の一つであるシヴァ神像です。
ガンダーラの仏教美術は、紀元前後ごろに世界で初めてヘレニズム文化の
影響を受け仏陀、仏像が初めてうみだされました。


この時期ヒンドゥー教のシヴァ神も初めて、偶像化され神像として彫像が
ガンダーラでうみだされ、ガンダーラにおける多面神であるシヴァ神像は、
僅か数例にとどまります。

この作品は彫刻的には、ギリシャ・ローマの影響が顕著であり、三面、四臂
で三又の槍
を持ち、股間には勃起した陰茎(男根・男性器)を誇っています。
シヴァ信仰の最大の特徴であるリンガ信仰は、シヴァそのものとしてリンガ
(男根・男性器)はシヴァ寺院の本尊として信仰されています。


この作品はインド学の研究で著名な、前ネルソン・アトキンス博物館のキュレ
ーター及びワシントン大学の教授であったスリニバサン教授が「ガンダーラ美術」
の著者、栗田功氏に宛てた書簡のなかでも「The Hoshino Siva is a most interesting piece」
と言及し、この作品は教授の論文でも発表されています。(Doris Meth Srinivasan)


作品の評価としても、いわゆる仏像など数多く遺された一般的な仏教美術における
ガンダーラ作品とは異なる、ヒンドゥーのシヴァ神像として世界で最も最初期の作品
としての価値は、作品の質とともに、希少性、重要性において高く評価される作品です。



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