ドゥルガー
クメール プレ・アンコール期 7〜8世紀
材質 砂岩 高 18cm(展示台込 26cm) 横 21cm

プレ・アンコール期の4臂のドゥルガー女神像です、ドゥルガーはシヴァの
神妃の一つで、神話ではマヒシャ(水牛の魔人)率いる魔人軍に神々が
打ち負かされてしまい、それを知ったヴィシュヌとシヴァ、神々が怒りの光
を発し、その光からドゥルガーが生まれたとされています。

そうして生まれたドゥルガーは神々賞賛され、さまざまな神々の武器を与
えられ絶対的な威力で水牛の魔人マヒシャを倒します。

比較的小さな彫像ですが、微笑を浮かべ、首は太く両手首の部分は、ア
ーチとの間に穴を開け立体感を出すなど珍しい表現で工夫が見られます。

クメール美術のドゥルガーの多くは、四臂像で表現されています。

このドゥルガーも四臂像ですが破損し胸像となって上部部分の二臂のみ
遺されました、持物は右手の円輪(チャクラ)と左手には法螺貝の持物が
見られます。

ks87

BACK