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ウマー(パールヴァティー) Sold
クメール バプーオン様式 11世紀
材質 青銅 高:11.5cm (展示台含 高:17.2cm)
クメール青銅神像で、遺された数少ない11世紀のシヴァ神の神妃ウマー神像です。
ウマー(山の娘)は山の王ヒマーラヤ(ヒマヴァット)の娘で、激しい修行によって
シヴァの神妃なり、スカンダ(韋駄天)・ガネーシャ(聖天)の母とされています。
比較的小さな作品ですが、遺物は少ないながらも10世紀~11世紀の青銅作品は
どれも優れた作品が多く、この作品も細部にまで手が入り、精緻で所々に鍍金を
残します。
冠帯に低い円錐状のムクタで飾り、細く引き締まった腰、美しいカーブを描く腰布の
上端の表現などバプーオン様式を顕著に表す作品で、10世紀に見られる冠の左右
には花飾りが見て取れます。
はっきりとした目鼻立ちの尊顔で、豪華な耳飾、首飾などの装飾品で飾られています。
若々しく張りのある美しい胸と、若くしなやかさを表現した身体で、指先まで表現する
繊細さで、優雅に蓮の蕾を持つしぐさは素晴らしく、特に優れたクメール青銅作品です。